過去に一度退職願を出したときは、より良い条件を提示されて留まった。それから5年、やはりこのまま変化が無いのは良くないと思い、思い切って退職した。
次の就職先は決めずに辞めた。退職を考えてほんのりと転職活動をした時に意外とすんなり合格させて頂いたこと、また就活がうまく行かなくても、資格で食べていくことはできると感じたからだ。
辞める前は怖かった。新卒から10年以上勤めた仕事はやや専門的な職種だったため、一般の企業人として働いた経験は無い。
30代半ばで未経験、市場価値はゼロに近い。辞めてしまえば次はロクな仕事に就けないかもしれない。…などと後ろ向きになる一方、このまま朽ちていくくらいなら今からでもチャレンジしたい!と思った。
辞めて1週間は、やっとニートだ!労働はクソでござる!と、思う存分ダラダラした。
が、あるとき税金・家賃・生活費を計算していたら背筋が粟立ち、すぐさまバイトを4つ応募した。
それでも、辞めたことを「全く後悔していない」のが今の率直な気持ちだ。
(もちろんこれからお金に困れば大後悔するかもしれない。でもそんなことは今は分からない。)
振り返ってみると本当に「合わない」職場で、「自分には無理」だった。無理して頑張り続けていた。
「続けられるんだから向いている」と言う人もいたが、自分はマイナスに対しては耐えられてしまう。周りと合わないと感じ続けたこの10年で、性格はグンと暗くなったし、身体も壊して不調続きだった。それでも耐えられてしまった。
ほどほどに「満足」なぬるま湯だったが、それでもぼんやりと「不満」がまとわりつき、自分と周りを責めずにはいられない毎日だった。ピリピリイライラ、こんな状態は辛いだけである。(辞めてから数年悩んでいたお腹の不調はピタリと止んだ。)
本当に、悩むくらいならとっとと辞めればよかった。5年前に辞めていればまだ第二新卒だったし、ワーホリにだって行けた。
時間=可能性なのだ。
年をとるほど減っていく。価値はどんどん下がり続ける。
時間はお金と違って、後生大事に取っておくものではない。時間は逆に、使えば使うほど豊かになる。……のかもしれない。
これからしばらくはフリーター、バイト生活だ。税金のことも知らない、バイトで食いつないだこともない、派遣で働いたこともない、そんな世間知らずがどうなるのか楽しみだ。
(後日注:法律により、フリーターは派遣の日雇いバイトには就けなくなっている。色んなバイトをやってみることはできないようだ。残念。)
(ちなみに行動力が高く、新卒で入った会社も次の会社も即断即決で辞めた知り合いは、「自由に生きる!」と数年フリーター生活をしていたが、「正社員しか勝たん。正社員楽すぎ」と言って戻ってきた。)
何が正解で、何が自分に合うのかなんて、やってみないと分からない。
後悔したっていい。それも勉強である。今より「良く」ならないといけない、なんて完璧主義に陥らずに、変化し続け、学び続けていきたいと今は思っている。
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