浜福鶴 蔵開きに行ってきた(2023.3)

昨日までの雨も止み、ワクワクするような青空が広がっている。

今日は浜福鶴の蔵開き。限定酒や秘蔵酒、地元料理を楽しめる、年に一度のイベント。コロナを経て、3年ぶりの開催だ。

昼頃に阪神魚住駅に着くと、すでに「吟蔵工房 浜福鶴」の紙袋を提げた人がチラホラ。多くの人が集まっていそうだ。(地元民によると、オープンの朝10時が最も人が多い時間とのこと)

浜福鶴までは、魚崎駅の改札を出て左側の階段を降りる。そこからは電柱の案内に沿って歩けば10分。地図がなくても大丈夫だ。

まずは浜福鶴の向かいにある、あん食で有名な「トミーズ」へ。TVで何度か紹介されたらしいお店で、あん食と各種パンを買って、軽く腹ごしらえ。(後であん食を食べたが、ちょっとびっくりするくらいにはお美味しかった。)ここは惣菜パンも菓子パンも普通においしい。

さて、いよいよ浜福鶴へ。午後13時、ものすごい人だかりだ。敷地面積を倍にしてちょうどいいくらいかもしれない。

祭りのような軽快な音楽が鳴り響く中、飲食物に列ができ、ちびっこたちが踊りを披露している。

まずは振舞い酒を頂く。限定の生酒、今年の新酒だ。うん、うまい。

七ツ梅と柚子酒も飲んでみた。七ツ梅とは梅酒ではなく日本酒。江戸人に愛された大奥の御前酒であり、葛飾北斎の絵にも登場する酒とのこと。柚子酒も香りが良くて美味しかった。

なお、秘蔵酒は売り切れ。またカップでは販売していなかったが「天使のきまぐれ」という桃のにごり酒も気になった。

つまみはお好み天、いか天、粕汁、鹿の赤ワイン煮込み。

個人の好みになるが「いか天」は最高だった。食欲をそそる匂いと、柔らかな歯ごたえ。食べる前から美味いと分かるやつ。

すべて美味しかったが、個人的には粕汁も美味かった。家ではなかなか出せない味だ。今年はお腹が一杯になったので食べられなかったが、数年前に食べた宮崎地鶏の炭焼も美味しかった。

机のあるスペースが満席で、隅にレジャーシートを敷いている常連さんに混じって、地面に座って昼呑みをした。

つまみも酒も美味い。暖かな風が気持ちいい。愉快な音楽が鳴り響き、人々の笑い声に包まれる。真っ昼間から酒をあおる。ここは幸せな空間だ。

人々を眺めていると、ソフトクリームを食べている人がいて気になったので、館内の売店にも入ってみる。13時過ぎだったがソフトクリームは売り切れてだった。数分の差で残念。また来ればいいか。

館内では冷蔵で売っているピンクの瓶の「空蔵」純米大吟醸 生原酒を購入。

これが本当に美味しかった。好みによるとは思うが、連れの若い女の子も「甘口で美味しいと思ったのは初めて」と絶賛。いいお酒を頂けた。

酒の席では色々な出会いがある。

今回は北海道と九州から、わざわざ日本酒イベントのために兵庫を訪れた人たちと話す機会に恵まれた。日本全国の酒蔵を飲み歩いているらしく、いろいろと情報交換。昨日には京都で酒祭りをやっていたらしい。来週は滋賀の4酒造で蔵開きとのこと。しばらく話しておつまみや酒を呼ばれあい、次の酒蔵へハシゴするという彼らを見送った。

15時ごろには人もだいぶ少なくなっていた。せっかくの晴天なので、住吉川で早めの桜を見物し、ぶらぶら歩いて帰宅した。

日本酒は良い。出会いも良い。ありがたい1日だった。

関西を転々としてきたが、神戸での暮らしは最高だ。


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